こころの病気
こころの病気

認知症とは、以前に培われてきた記憶力や判断力、理解力などの認知機能が低下し、日常生活に支障が出てくる状態を指します。
「最近もの忘れが多くなってきた」「同じことを何度も聞いてしまう」といった変化に気づいた時、それが加齢による自然な変化なのか、病気によるものなのかを見極めることが重要です。
また、認知機能が低下することで不安が強くなったり、猜疑的になり「物を盗られた」と話すようになることもあります。
認知症の種類によっては治療により症状が改善するものもあり、最近は初期段階で進行を遅らせる治療ができる薬も出ています。
統合失調症は自分と現実との境界が曖昧になることで幻覚や妄想といった症状が現れたり、閉じこもってしまう病気です。
「自分の悪口が聴こえてくる」「狙われている」「自分の行動や考えが周りに知られている」などといったことが現実で起きている現象と感じているため、自身が病気であると認識できないことがあります。
誰かと話すように独り言をブツブツと言ったり、笑ったりしている。
周囲に怯えるように部屋に閉じこもる。
そのような兆候を察知した時には、早期に適切な治療へ繋げることが回復への第一歩です。
双極性障害は、「躁(そう)状態」と「うつ状態」が周期的に繰り返される病気です。
躁状態では異常なほど気分が高揚し、浪費や攻撃的な言動、過剰な自信などが見られます。
本人は活動的なため病気と感じることが少なく、家族や会社の同僚などから異常を指摘されて受診に繋がることがあります。
うつ状態はうつ病と同様の状態になるため、躁とうつとのギャップに疲れて受診に繋がることもあります。
うつ病と双極性障害では治療が異なるため、うつ病として治療をしていてもなかなか改善しない場合は、過去に躁状態がなかったか、一度考え直してみる必要があるかもしれません。
社会生活を送る上で、不安や不快なことを完全に避けることはできません。
一時的に気持ちが落ちたり何もしたくなくなることは、誰にでも起こりうる反応です。
しかし、うつ病になると2週間以上経っても良くならない。
それどころか、どんどん考えが否定的になる、眠れない、食欲が出ない、疲れやすい、集中力が落ちるなどし、着替える、お風呂に入るなどの日常動作も億劫になってくることがあります。
そのような状態になると仕事や家庭での役割を果たすことが困難になります。
「生きている意味がない」という気持ちに繋がる前に、適切な治療を受けることで早期の社会復帰に繋がります。
不安とは、私たちの身を守るために危険や緊張に備えたり、避けたりする際に必要不可欠な感情で、決して悪い感情ではありません。
しかし、この感情が過剰に高まったり持続したりすることによって、実際には危険でない状況にまで不安や恐怖を感じるようになる病気を不安障害といいます。
大人数の前や初対面の人と会話する、暗い場所や逃げ場のない閉じられた場所に身を置くなどの特定の場面で緊張や不安を覚え、顔が赤くなる、手や声が震える、動悸や息の仕方が分からなくなるなどし、仕事や学業、人間関係に支障をきたすことがあります。
それらが続くと不安を感じる対象や状況を過剰に避けるようになり、生活の幅が狭まってしまう場合があります。
もし不安や心配が日常のあらゆる場面に影響を与え、行動や思考を制限していると感じたら、不安障害を疑ってみましょう。
強迫性障害とは、強迫観念と強迫行為により生活に支障をきたす病気です。
強迫観念は「鍵やガスの元栓を閉め忘れたのではないか」、「手に菌がついているのではないか」、「車で人をひいてしまったのではないか」などと、繰り返し頭に浮かぶ考えやイメージのことです。自分でも「おかしい、馬鹿げている」と分かっていても、不快感、不安が拭えず、このまま放っておくとどんどん不安が募っていくのではないか、と感じます。
強迫行為はその強迫観念や不安を抑え込もう、消してしまおうとして、「鍵やガスの元栓などを何度も確認する」、「何度も手を洗う」、「何度も同じ道を通る」などの行動をくり返す儀式的行為のことです。1度や2度繰り返すことは誰にでも起こります。
強迫行為は強迫観念によって生じた不安を消すために多くの時間やエネルギーを費やしてしまい、社会生活や日常生活に支障をきたします。
また、自身の強迫行為では満足できず、家族にも同様の行為を強要したり、強迫観念が出るような場面を極端に避けようとするなどの回避行動が認められることもあります。
適応障害とは、日常生活の中で生じる特定のストレスが引き金となって、こころや身体にさまざまな不調があらわれる病気です。
ストレスに対する感じ方や環境への順応の仕方は人それぞれ異なるため、同じような状況下でも大きな心理的負担となり、症状が出現することがあります。
ストレス因が明確であれば、その要因を取り除くことで比較的早期に回復するケースが多いという特徴があります。
正しい理解と適切な支援が、症状の改善と再発予防につながります。
発達障害は、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動性障害、限局性学習症など、いくつかのタイプに分類されます。
生まれつき脳の働き方に違いがあり、成長とともにコミュニケーションや行動面などから困難さを感じることが増えてくることで発覚することが多いです。
ご家族や周囲の支援者が理解し、各々に適した療育を行うことで本人の力や自信を伸ばし、周囲の人ともよい関係性を築くことができるようになると言われています。
また、社会で働き始めてから明らかになる場合もあり、自分の特性を知ることで自身が感じる生きづらさの原因を知ることができるかもしれません。
診断には出生時からの情報も重要なため母子手帳や学生時代の通知表、知能検査、性格検査といった心理検査が必要になります。
睡眠障害とは、睡眠に何らかの問題があり、日中の活動に支障が出ている病気の総称です。
最も多いのは不眠症ですが、「眠れない」といっても様々なタイプがあります。
「寝つきが悪い」、「途中で何度も目が覚める」、「早朝に目が覚めてしまい二度寝ができない」、「ぐっすり眠れない」と症状の現れ方や背景は人それぞれ異なります。
不眠症治療の基本は生活リズムを整え、就寝環境を見直すことですが、こうした工夫でも改善がみられない場合は、専門的な評価と治療が必要になることがあります。
また、「寝すぎてしまう」といった過眠症も睡眠障害に当たり、専門的な治療が必要な場合があります。
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